東大世界史の論述対策を本格的に進めるなら、多くの演習をこなすことが重要です。
そのための良書として、『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は、多くの受験生に支持されています。
本記事では、この参考書の特徴、使用タイミング、効果的な使い方などを徹底的に解説します!
1:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』とは
世界史論述の実力を飛躍的に向上させるための演習書として、多くの東大受験生に支持され続けている『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』。
本書の基本情報と構成を詳しく紹介します。
基本情報
項目 | 内容 |
著者 | 伊倉正武・井上徳子・金貞義・坂本新一・清水裕子・山内秀朗 |
出版社 | 河合出版 |
発売日 | 2016年12月1日 |
定価 | 1,243円 |
ページ数 | 220ページ |
基本構成
本書は 例題75問+練習問題116問、合計191問の論述問題を収録し、実戦的な演習を重ねることができる構成になっています。
📖 第1章:入門編
この章では、論述の基礎力を高めるために必要な考え方やテクニックを学ぶことができます。
特に以下の点は体系的にまとめられている参考書が多くなく、ここでしっかり押さえておきましょう。
✅世界史論述の点数を伸ばすための勉強法
✅論述問題における設問要求の読み取り方とその重要性
✅マス目の使い方、国名の表記など、論述解答時の注意点
📖 第2章:通史研究編
各時代・地域ごとに歴史を昇っていく形で、論述問題が例題51問、練習問題86問が掲載されています。
論述対策の中心となるのがこの「通史研究編」です。
世界史の流れを意識しながら、実際の入試で出題されるような論述問題に取り組むことができます。
📖 第3章:テーマ史研究編
例題24問、練習問題30問が掲載されており、以下のテーマに沿った論述問題が掲載されている章です。
✅取り扱いテーマ
・地域史
・地域間交流・ネットワーク
・社会・経済・国家
・文化史
・史料問題
通史の枠を超えて、特定のテーマに沿った論述問題に挑戦することで、深い理解を養うことができます。
📌 解説の工夫が充実!
本書では単に問題と解答を掲載するだけでなく、論述力を養うための解説が丁寧に掲載されており「問題要求」「書くべき内容」「発展的理解」といった普遍的な知識を身に着けていくことができます。
・「問題の要求は?」
設問の時代・地域・論点・留意点を明示し、何を問われているのかを的確に理解できる。
・「書くべき内容をメモしてみよう」
解答を作成するために必要な知識を整理することで、論述の構成を考える手助けになる。
・「理解を深めよう」
解答の背景や因果関係、意義・影響などを解説し、単なる暗記ではなく、深い知識の定着を図る。
また、正確性の高い解答例も収録されています。
実際の論述解答例が掲載されているため、自分の答案と比較しながら改善点を学ぶことができます。
2:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』の使用タイミングと使用目的
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は東大世界史の論述対策において非常に有用ですが、適切なタイミングで取り組まなければ十分に活用しきれません。
ここでは、どの段階で使うべきか(使用タイミング) と、本書を使う目的(使用目的) について解説します。
📌 推奨使用タイミング
✅ 通史を学んでから
まずは 教科書・参考書を用いて通史をしっかり学ぶことが最優先です。
通史の知識が整理されていない状態で論述問題に取り組んでも、解答が書けずに時間を無駄にしてしまう可能性が高いです。
『ナビゲーター世界史』や『世界史探究授業の実況中継(1)~(4)』などで流れを把握し、用語集で知識を補強してから本書に取り組むのが理想です。
✅ 『みるみる論述力がつく世界史第2版』を仕上げた後が望ましい
いきなり本書に取り組むのは難易度が高めです。
まずは、論述の基礎を学ぶために、『みるみる論述力がつく世界史第2版』(通称「みる論」)を先に仕上げるのがベストといえます。
『みる論』では、設問要求の読み取り方や論述の組み立て方を学べるため、論述初心者でも無理なく実力をつけられます。
『みる論』を終えた段階で本書に移行すれば、よりスムーズに学習を進めることができるでしょう。
📌 使用目的(何のために使うのか?)
🎯 多くの論述問題を解き、時代・地域・頻出テーマを網羅する
本書は 191問もの論述問題を収録しているため、頻出の時代・地域・テーマを徹底的にカバーできます。
例えば、「フランス革命」「大航海時代」「東西冷戦」など、東大でも頻出のテーマについて何度も演習できるのがメリットです。
過去問演習だけではカバーしきれない論述テーマを補強する目的でも有効といえます。
🎯論述に必要な世界史の知識を定着・整理する
論述対策では、知識を単に暗記するだけでなく、それを「論理的に説明できる形」に整理することが重要です。
本書の「書くべき内容をメモしてみよう」や「理解を深めよう」では、必要な知識を整理し、因果関係や背景・意義を理解することができ、知識の定着度が向上します。
🎯 論述問題を書くこと・解くことに慣れる
・設問要求の読み取りに慣れる
「問題の要求は?」の項目を活用して、設問が何を求めているのかを的確に把握する練習ができます。
・制限字数内にまとめる力を養う
東大の世界史論述では、限られた字数で要点を押さえて論述する力が求められます。
本書の論述問題を解くことで、制限字数内に収める練習を積むことができます。
・論述にかかる時間を短縮する
最初は時間がかかってしまいますが、繰り返し解くことで論述のスピードが向上し、試験本番で時間不足を防ぐことができます。
3:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』の特徴とメリット
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は、東大世界史の論述対策に特化した実戦的な問題集です。
本書ならではの特徴と、それによって得られるメリットを詳しく解説します!
✅ 例題+練習問題あわせて191問!頻出テーマを網羅できる
東大の論述で頻出の時代・地域・テーマ を広くカバーしています。
通史だけでなく、テーマ史(地域史・経済史・文化史・史料問題)も含まれています。
🎯 メリット
東大の論述試験では、幅広い時代・地域・テーマが問われるため、多くの問題をこなすことで万全の対策ができます。
通史研究+テーマ史研究の両方に取り組めるため、応用力が身につきます。
「知らないテーマが出たらどうしよう…」という不安を軽減できます。
✅「問題の要求は?」で、設問の意図を正しく読み取る力がつく
各例題ごとに「問題の要求は?」というセクションがあり、設問の時代・地域・論点・留意点が明示されています。
自分が設問の意図を正しく理解できているかをチェックできます。
🎯 メリット
東大の論述問題で不可欠となる設問の要求を的確に把握する力を養うことができます。
「なぜこの設問が出題されたのか?」を意識することで、単なる暗記ではなく、歴史の流れを論理的に考える力がつきます。
「何をどう書けば点が取れるのか」が明確になり、答案の方向性を見失うことがなくなります。
✅「書くべき内容をメモしてみよう」で知識を整理できる
各例題に対して、「書くべき内容をメモしてみよう」というセクションがあり、解答に必要な要素を整理できます。
論述を書く前に、知識を論理的にまとめる練習ができます。
🎯 メリット
論述を書く前に頭の中を整理できるので、書きやすくなります!
自分の知識の抜けや曖昧な部分に気づけます。
「知っている」と「書ける」は異なるため、論述のアウトプット力を鍛えるのに最適です。
解答例を見る前に、自分なりに答案を組み立てる訓練ができ、本番での応用力が身につきます。
✅「理解を深めよう」で、因果関係や意義・影響を深く学べる
「理解を深めよう」のセクションでは、問題を解く際の注意点と知識の因果関係・背景・意義・影響が詳しく解説されています。
🎯 メリット
論述では、単なる暗記ではなく「なぜそうなったのか?」を説明する力が重要です。
解答を見て終わりではなく、因果関係や歴史の流れを深く理解できます。
東大世界史で求められる「論理的な説明力」 が鍛えられます。
結果として解答の質が向上し、採点官に伝わる答案が書けるようになります。
4:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』の効果的な使い方
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は東大世界史の論述力を鍛えるのに最適ですが、時間をかけてじっくり取り組む方法と時間がない受験生向けの時短学習法の2パターンを選び適切に使う必要があります。
ここでは、理想的な使い方(じっくり演習する方法)と現実的な使い方(時短で効率的に進める方法) を紹介します。
📌 理想の使い方(時間がある場合)
目標:すべての問題で、設問を見ただけで解答例に近い解答を作成できるようになる!
🔹 ステップ 1:例題を丁寧に解く
・例題1の設問を読む
・設問要求(時代・地域・論点・留意点)を考える
・「問題の要求は?」と照らし合わせ、自分の理解をチェック
・自力で論述を書く(必ず時間を測る)
・解答例と照らし合わせ、不足点や改善点を確認
・「書くべき内容をメモしてみよう」「理解を深めよう」を読んで、知識を整理・定着させる
・再度、解き直す(時間を短縮できるように意識)
🔹 ステップ 2:練習問題で定着させる
・例題1の学習が終わったら、その範囲の練習問題(1〜5問程度) を解く。
・解答例と照らし合わせ、足りない点・改善点を分析。
・教科書・用語集・『流れがわかる各国別・地域別世界史Bの整理』・『詳説世界史研究』などを活用して、知識を整理・定着。
🔹 ステップ 3:繰り返し復習する
・最終的には、設問を見ただけで、ほぼ解答例と同じレベルの答案が作れるようにする!
・間違えた問題・苦手な問題は、復習を繰り返して定着させる。
📌 現実的な使い方(時間がない場合)
東大受験は科目数が多く、世界史の論述対策だけに膨大な時間をかけるのは難しいです。
そのため、時短で効率よく進める方法も紹介します。
🔹 ステップ 1:例題を効率的に解く(最小限の手順)
・例題の設問を読む
・「問題の要求は?」「書くべき内容をメモしてみよう」「理解を深めよう」を先に読む(時間短縮のため)
・それを踏まえて解答を書く(完全な論述を書く時間がない場合、要点のみ箇条書きにするのもOK)
・解答例と照らし合わせ、足りない点を確認し、解きなおし。
🔹 ステップ 2:例題だけ解いて、過去問演習に移行(11月以降の対応)
・受験年度の11月を過ぎている場合 → 例題を復習し、論述パターンを身につけたら、すぐに過去問演習へ移行。
・11月以前なら、練習問題にも取り組む(時間がなければ、次の「時短学習法」を活用)
🔹 ステップ 3:練習問題の時短学習法
時間がない場合、練習問題は次の方法で効率的に学ぶことも可能です。
・「問題 → 解答例」を一問一答のように照らし合わせて確認する
・必要事項を整理し、箇条書きでノートにまとめる
・それを暗記事項として覚える(論述を実際に書かなくても、解答のポイントを押さえることができる)
💡 この方法なら、短時間で多くの問題に触れることができ、論述対策の時間を節約できる!
📌 どちらの学習法を選ぶべきか?
学習法 | 向いている受験生 |
理想の使い方(じっくり取り組む) | ・世界史を最優先に勉強できる人 ・論述が苦手で、基礎からしっかり対策したい人 ・時間をかけて論述力を伸ばしたい人 |
現実的な使い方(時短学習) | ・他の科目とのバランスを考え、効率的に学びたい人 ・11月以降で過去問演習に早く移行したい人 ・時間が足りないので、要点だけ押さえたい人 |
5:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』の使用上の注意点
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は東大世界史の論述対策に非常に有効な参考書ですが、適切な使い方をしないと効果が半減してしまいます。
ここでは、使用する際に注意すべきポイント を解説します。
📌 通史を学んでから取り組む(必須!)
❌ 通史が不十分な状態で論述に取り組むのはNG!
✅ 通史が身についていないと、論述を書こうとしても知識が不足し、解答を作れない
✅ まずは、教科書・『ナビゲーター世界史』・『流れがわかる各国別・地域別世界史Bの整理』などで通史の流れを整理 しておく
✅ 用語集や一問一答も活用し、基礎知識をしっかり固めてから本書に取り組むのがベスト!
📌 問題の文字数が多いので、論述の基礎力を身につけてから使う
❌ いきなり書こうとすると、時間がかかりすぎて挫折する可能性が高い!
✅ 例題1からいきなり400字!その後も300字以上の論述が大半
✅ まずは『みるみる論述力がつく世界史第2版』(通称:みる論)で論述の基礎力を養うのがおすすめ
✅ みる論で「設問要求の読み取り」「解答の構成」「論述の書き方」の基礎を固めてから本書に移行すれば、スムーズに取り組める
📌 採点基準が明示されていないため、添削指導を受けるのもアリ
❌ 自己採点だけでは、自分の答案のどこがダメなのか判断しづらい!
✅ 本書には解答例はあるが、明確な採点基準は示されていない
✅ 論述の採点基準は、知識の正確さ・論理構成・表現の適切さなど多岐にわたるため、添削指導を受けられるなら受けるのが理想
✅ 学校の先生・塾・予備校の講師・オンライン添削サービスを活用すると◎
✅ 独学の場合でも、過去問の東大模範解答と照らし合わせながら、採点基準を意識して自己添削するとよい
📌 練習問題は解答例のみ掲載。知識整理に時間がかかる
❌ 解答例があるだけで、詳しい解説がないため、独学では難しい部分も…!
✅ 練習問題は自分で知識を整理する必要がある
✅ 解答例を読んで「なぜこういう解答になるのか?」を考え、教科書・用語集で補強するのが大事
✅ 時間がなければ、練習問題は「問題→解答例」を一問一答のように確認し、要点を箇条書きにして暗記する方法もアリ
📌例題・練習問題は「読むだけ」で終わらせない!
❌ 解答例を読むだけでは、論述力はつかない!
✅ 必ず「自分で書いてみる」ことが重要
✅ 「設問を読んで、要点を考え、自分なりの解答を作成する」→「解答例と比較する」→「改善点を整理する」 というサイクルを回すことが大事
✅ 時間がない場合でも、要点だけでも自分の言葉で書き出す練習をするのがベスト
📌 問題数が多いので、すべて解こうとすると過去問演習の時間が減る
❌ 全部解こうとすると、過去問演習に十分な時間が取れなくなる可能性がある!
✅ 本書は191問とボリュームが多いため、すべて完璧に仕上げようとすると時間がかかりすぎる
✅ 東大受験では「過去問演習」が最重要!過去問を解く時間が減らないように計画を立てることが大切
✅ 時短学習法(例題を重点的に解く、練習問題は解答例を見ながら要点整理する方法など)を活用すると◎
6:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』を実際に使った受験生の声
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』は、多くの受験生から高い評価を受けています。
以下に、実際の使用者から寄せられた声をまとめました。
良かった点
📌「解説が丁寧で学習しやすい」
🗣「論述は初心者でしたが、解説が丁寧で充実しており進めることが出来ました。見開きページに問題と解答、論述のメモや要求が書かれていて学習しやすかったです。」
いまいちだった点
📌「発売日からだいぶ経ち、最新の試験に対応していない可能性」
🗣「いい本ですが、2016年初版で試験も変わってきているのでそろそろ改訂して欲しいです。」
7:『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』の記事のまとめ
📌 本書のメリット
✅ 問題数が多く、論述で頻出の時代・地域・テーマを網羅できる
✅ 「問題の要求は?」で設問の意図を正しく読み取る練習ができる
✅ 「書くべき内容をメモしてみよう」で知識を整理できる
✅ 「理解を深めよう」で背景や因果関係を深く学べる
✅ 見開きで問題・解答・解説が整理されており、学習しやすい
🎯 本書が向いている人
✔ 東大世界史の論述対策を本格的に進めたい受験生
✔ 過去問だけでは論述対策が不安な人
✔ 設問要求の読み取り・論述の構成・知識整理を徹底的に鍛えたい人
8:最後に
東大世界史の論述で高得点を狙うなら、
- 設問要求の正確な読み取り
- 論理的な解答構成
- 知識の深い理解
が不可欠です。
『判る!解ける!書ける!世界史論述改訂版』はその3つを鍛えるのに最適な問題集ですが、適切なタイミングと方法で使わないと効果が半減してしまいます。
本書を最大限活用するために、通史を学び終え、『みる論』で基礎を固めた後に取り組むのがベストです!
また、この問題集を仕上げた後の過去問演習の時間を確保するためには時短学習法を取り入れることも検討しましょう。
「世界史論述で点が伸びない…」と悩んでいる東大志望者に、ぜひおすすめしたい一冊です!
この問題集を使いこなして、東大世界史論述で高得点を狙いましょう!